東大発ベンチャー企業 海洋生態系を守る🐠
東大発ベンチャー企業
しょこりーな
2月5日に、「人工生態系(AE : Artificial Ecosystem)」技術※1を活用した出張授業を都内の小学校で実施した、イノカって企業知ってる?
うーん、初めて聞いたかも。どんな企業なの?
しえる
しょこりーな
東大の卒業生が去年の春に設立した、水槽メンテナンスやシステム開発を主要事業としたベンチャー企業だよ。
株式会社イノカ(以下、イノカ)
2019年4月設立。自称、環境移送企業。東京都虎ノ門にオフィスとラボを構え、趣味で生態系を構築してきたアクアリストと、経験豊富なプログラマーが在籍する。CEOの高倉葉太氏は、東京大学暦本研究室にて人工知能の研究開発をしていた。教育プログラム、生態系保全研究、事業開発コンサルティングなどを展開。

同社は、「ひろめる、のこす、いかす」という軸で事業を幅広く展開しているんだよ。
しょこりーな
◆ひろめる◆
・本物の生態系にふれる教育プログラム
・テクノロジーを活用した新しい教材開発
・生態系の魅力を伝えるサイエンスコミュニケーション
◆のこす◆
・生態系の価値を活用した事業開発コンサルティング
・水生生物や生態系の基礎研究支援
◆いかす◆
・絶滅危惧種の保護
・生態系保全研究/研究支援
天使たん
なるほど!今回の出張授業は、上記の「ひろめる」にあたるわけだね!
東大暦本研といえば、「現代の魔法使い」とも言われている、落合陽一氏を輩出したことでも有名だよね!
はなこ
ねこせん
あー!自身をメディアアーティストと呼んでいる落合氏かにゃ。ホリエモンとの対談をYoutubeで見たことがあるにゃ!
ITを活用した出張授業
そもそも、出張授業で扱ったっていう、「人工生態系(AE : Artificial Ecosystem)」技術ってなんだにゃ?
こね子
しょこりーな
人間の専門知とAI・IoT技術を融合して、飼育が非常に難しいサンゴなどの希少な海洋生態系を水槽内で再現することを可能にする独自の生体飼育技術だよ。
へぇ、そんなところにもIT技術が活用されてるんだね!
はなこ
しょこりーな
ただ、地球温暖化などの問題で、海洋環境の問題が世界的に注目される一方、若者の意識の低さが課題なんだって。
日本財団の調査※2だと、10~60代の11,000人のうち3分の1はここ1年海に行ってなくて、しかも10代の4割は海に親しみがあんまりないみたい。
金ちゃん
ねこせん
そこでイノカは、まず「本物の海に触れる」体験が大切だと考えたんだにゃ。
サンゴやサンゴ礁に住む生き物を身近に感じてもらうことで、環境問題を自分ごととして捉えられるような授業設計らしいよ。
天使たん
【授業内容】
●観察(本物のサンゴ礁水槽を教室のスクリーンにライブ中継)
●クイズ(サンゴやサンゴ礁の生体の知識を一問一答で紹介)
●実験(サンゴが持つ蛍光タンパク質を活かした水槽の発光実験)
●ミッション(地球温暖化によるサンゴ礁の死滅等を環境SOSとして紹介)
●ワークショップ(サンゴ礁を守るために明日から 出来ることを議論)
●観察(本物のサンゴ礁水槽を教室のスクリーンにライブ中継)
●クイズ(サンゴやサンゴ礁の生体の知識を一問一答で紹介)
●実験(サンゴが持つ蛍光タンパク質を活かした水槽の発光実験)
●ミッション(地球温暖化によるサンゴ礁の死滅等を環境SOSとして紹介)
●ワークショップ(サンゴ礁を守るために明日から 出来ることを議論)
特に都会の子供たちは、魚にしても切り身の姿しか知らなかったり、生き物に触れる機会が圧倒的に少なくなってきているから、こういった授業ってかなり貴重だよね。
しえる
はなこ
普通に私も受けたいもんなぁ。
「人工生態系」技術の研究活用
しょこりーな
ちなみにこの「人工生態系」技術は、教育機関や研究機関に、これまで実験や観察の難しかった生体に触れられるフィールドを提供することを可能にするんだよ♪
イノカの事業軸の中で、「のこす」にあたるものだね!
SAYOSAYO
しょこりーな
そう!例としては、水生生物や生態系の基礎研究支援として、某国立大学と共同で、サンゴの病気に関する研究をしてるよ
今までサンゴ研究は、自然のサンゴ礁に近い沖縄や沿岸部でしか実現できなかったけど、人工生態系の提供によって、生きた健康なサンゴを常に都市部でもストックできるようになったんだって♪
BB
天使たん
これまでよりも研究が加速して、病気に強いサンゴを人工的に作り出すことで、サンゴの死滅を防げるようになるって期待されてるんだね!
ほかにも、千葉工業大学の亀田研究室とのマイクロプラスティックに関する研究があるよ!
SAYOSAYO
マイクロプラスティック
プラスティックは自然分解されず半永久的に残るという特徴がある。ポイ捨てやゴミ処理施設への輸送過程で流出し海に流れ着いた後、紫外線や波の影響で劣化により5mm以下のサイズになったプラスティックのこと。海でプラスティックがどんな風にマイクロプラスティックになるのか、マイクロプラスティックが生体にどんな影響を与えるのかとか、まだまだ分かっていないことが多いんだにゃ。
ねこやん
しょこりーな
そこでイノカは、閉鎖環境である人工生態系を実験フィールドとして提供して、様々な条件による実験を可能にしたの。
あとAIなどを活用したデータ解析が出来る強みを活かして、研究データの解析ツールなんかを提供することで研究を支援してるんだって!
はなこ
しょこりーな
ブロックチェーンとか最先端の技術によって、古来より人間と共存してきた自然を守ることが出来るってなんだか感慨深いよね。今度虎ノ門のラボにお邪魔してみようかな♪

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