初詣などに欠かせない「賽銭」
最近は、紙幣や硬貨だけでなく、1円単位で支払える電子マネーで受け付ける神社や寺が全国で広がっています。
時代の流れに沿った方法ですが、賛否も分かれています。
初めは愛宕神社
東京都港区の愛宕神社は2014年、電子マネー「楽天Edy」による決済を開始しました。
目的
賽銭泥棒防止のため
権禰宜(ごんねぎ)の松岡里枝さん
当初は批判もあったが、国がキャッシュレス化を進めることもあり、理解が得られてきた。さい銭はそもそも、米や魚などの奉納が現金に変わったもの。現金が進化した電子マネーでも違いはない。
世界文化遺産の神社も
日光二荒山神社
18年10月、電子決済が普及する中国からの参拝客増加を理由に、賽銭を電子決済できるシステムを導入しました。
電子決済できるシステム
- 境内の約10カ所にQRコード付きの看板を掲げる
- 支払先をスマートフォンで読み込むことで決済可能
神社総務部長の斎藤芳史さん
電子決済は時代の流れ。中国の春節(旧正月)に当たる2月には多くの参拝客が来て電子決済が増えるのでは。
日光山輪王寺
世界遺産のネット活用は、数年前、世界遺産「日光山 輪王寺」が主導して、NTTレゾナントと共にビーコンの実験を行った頃から活発化しているようです。
日光山輪王寺では、別院である中宮祠の中禅寺立木観音を皮切りにお賽銭を電子マネーやクレジットカードで決済できるように環境を整備しました。
初詣をする人はどう思っているのか
好意的な意見
「好きな金額を簡単に入れられて便利」
「ポイントやマイルがたまる」
否定的な意見
「電子データ(で支払うこと)に違和感」
「罰当たりな気がする」
そもそもお賽銭とは?
賽銭
祈願成就のお礼として神や仏に奉納する金銭のこと。
元は金銭ではなく米などを供えた。
米などの供物が金銭に形を変えたことを考えると、その金銭が電子マネーに変わるのも、時代の流れなのかもしれませんね。
宗教法人の神社本庁
御利益はそもそも、お金の対価として与えられるものではない。
大切なのは祈願成就への感謝の気持ちとのことです。
おまけ
私の好きな小話
神主さん「お賽銭は音を立てずに入れると、成就しやすいんですよ。」
そっと投入する参拝者たち
…チャリーーン…チャリーーン
参拝者「…難しいですね。」
チャリーーン…
神主さん「ふふふ。紙幣を入れてねということですよ。」
( ゚д゚)