「Satoshi’s Treasure(サトシの宝)」と呼ばれる代替現実ゲームが新しく始まったようです。
プレイヤーたちは、協力や工夫をしながら世界中に散りばめられた100万ドル(約1億1100万円)相当のビットコインへの鍵を探す。
Eric Meltzer
CoinDeskにこのように語ったのは、プリミティブ・ベンチャーズ(Primitive Ventures)の共同創業者で、同ゲームの共同クリエーターのエリック・メルツァー(Eric Meltzer)氏。
映画「レディ・プレイヤー1」
「レディ・プレイヤー1」とは、スティーヴン・スピルバーグがアーネスト・クラインの小説を映画化した、仮想ネットワークシステムの謎を探る高校生の活躍を描くSFアドベンチャー。
2045年を舞台に、仮想ネットワークシステム「オアシス」開発者の遺産争奪戦を描く。
天使たん
ビットコインの秘密鍵を1,000分割
今回発表されたレディ・プレイヤー1のような暗号資産代替現実ゲーム「Satoshi’s Treasure(サトシの宝)」は、賞金となるビットコインウォレットへの鍵が1000個のフラグメントに分割されており、賞金を移動するためには、最低でも400個のフラグメントが必要となるようです。
このゲームでは、ビットコインの秘密鍵が全部で1,000個の断片に分割され、毎週少しずつその手掛かりが配信されます。手掛かりには、QRコードが設置されたサンフランシスコ、ロンドン、ウガンダ、中国、オーストラリアなどの世界各地の場所が記されています。断片化されたキーは400個見つかると、100万ドル相当のビットコインのロックを解除できる様に設計されています。
参加者はすでに、ゲーム上にプロジェクトを構築しようとしています。キーを隠してミニハントを設計したり、オークションハウスを構築するなど、セカンダリーマーケットも形成されつつあります。
また、手がかりを収集したり、解いたりする方法に制限はなく、手に入れた手がかりを他のプレイヤーに売ることもできます。
QRコード設置場所への手掛かり 出典:Reddit
ルールはない
「ゲームそのものにルールはない。ルールなんか忘れて、ただ単純に遊べばいい」とメルツァー氏は語っりました。
どのチームが最も多く鍵を持っているのかを表示するスコアボードも設ける予定で、今のところ、6000人以上が鍵に関する新情報を得るためのメーリングリストにサインアップしているとも。メルツァー氏自身も賞金の大部分を拠出しており、他にも匿名のエンジェル投資家たちが賞金提供に貢献しているようです。
1つ目の手がかり
2019年4月14日(現地時間)に発表された1つ目の手がかりは、人工衛星でビットコイン関連のデータを送信するブロックストリーム(Blockstream)の方向を指し示しているように思われます。
ゲームの参加には必要ありませんが、 いずれプレイヤーが手がかりや新情報を管理するのに役立つアプリをリリースする計画もあり、アプリは外部ブランドからのスポンサーや提携を発信するツールにもなります。
「携わる人に給与を支払うためだけに設立された会社もあります」とメルツァー氏は述べる。「メタゲームの一部として、人々に楽しまれそうなのは、このゲームの黒幕を突き止めることです」
メルツァー氏はあくまでも名目上のトップであり、ゲームの行く末は、誰一人として南国の島に拠点を置く企業の一員(どの島かは秘密)でさえ、予想できないのだそう。
Eric Meltzer
今回のゲームは銀行口座を持っていなくても参加できるため、十代からも関心を集めています。「ゲームを通して、ビットコインを得られるなんて、結構クールなアイデアだ。世界中の人と協力しながら、ビットコインについて学べるというコンセプトを愛している。」と15歳のプレイヤー、マルテ・ローターバッハ(Malte Lauterbach)氏は語りました。